36:日光彫の衝立

ロビーに展示している衝立は「四季花鳥衝立(しきかちょうついたて)」と題したもので、その名の通り季節ごとの鳥や花があしらわれています。

主に明治から大正期にかけて活躍した壬生町出身の作家、上野桐恵(うえのとうけい)によるものです。
皇室の御用品も手がけた上野は、日光においては「日光堆朱(にっこうついしゅ)」の創始者の一人としても知られます。
この作品では、花と鳥の浮き彫りにより、シンプルながら優雅な衝立に仕上げています。
水面の表現なども魅力的です。
実はこの衝立、作者不詳のまま長く機材の目隠しとして裏方的な役割を果たしていましたが、数年前、日光彫の若手作家さんたちの勉強会(リサーチ)による過程で再発見され、上野桐恵の手によるものと判明しました。現在では1階ロビーの奥に展示しております。
お出かけの際には、是非ご覧ください。